「還るべき場所を探す旅」
今日も
カトーコーキさんネタからスタート。
氏のバンド エレクションズ 「星の道をゆく」
この曲を聴いて思い出すのはこの詩。
「星辰の掟」フリードリッヒ・ニーチェ
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星辰の掟とは、星々は法則に従って決められた動きをしている。
道徳もそれら法則の一つのはず。
ともすれば、人の人生にも掟・法則があるのかもしれない。
星を象徴に「往く道は定められている」といったニーチェは苦難の人生に飛び込んだ人物。
「神は死んだ」の言葉で簡単に表現され、歴史伝統を壊す人物であるかのように受け取られがちだ。しかし、もともとルター派プロテスタントの牧師の家系に生まれ、厳しい教育も受けて、24歳にしてバーゼル大学の古典文献学教授になるほでの秀才であり、宗教家であり、道徳を重んじる人物だった。教授の休講は慣例だったにもかかわらず授業には無遅刻・無欠席の真面目な人間だった。それでも「神は死んだ」と言って、苦悩の中で時代を切り拓いた。そんなことを言わなければ、安定と幸福が約束された人物だった。にもかかわらず、神を殺したニーチェの心情が、カトーコーキ氏の生き様とかぶって来た。
震災さえなければ・・・
多くの人にとってそうだ。
○○さえなければ・・・
私もそうだった。
それで生き方を見直す機会になった。
きっと多かれ少なかれ、どんな人にもあるんじゃないだろうか。
カトーコーキ氏のような表現に覚悟を持った人物に感動した。
同時代に生きることができ、嬉しい。
さらに、ニーチェの生き様を振り返った時に、自分のこれから進もうとすることを応援されるかのようだ。
エレクションズの「星の道をゆく」のサビでは
「還るべき場所を探す旅」というフレーズが出てくる。
帰るでも、変えるでもなく、「還る」べき場所を探す旅 と歌う。
私のこれから行おうとすることも、還るべき場所を探す旅だ。